★ベースボールVS野球の決着 WBC米国戦


1974年のニューヨーク・メッツ対全日本のゲームを後楽園球場で観戦して以来、「日米野球」は、欠かさずに観てきました(小さかったので、ほとんど覚えていませんが)。でも、いつも大きな不満が残りました。それは勝ち負けではありません。実力差がかなりあったのは事実なので、アメリカに負けるのは仕方ないことだと思っていましたが日本が負けたのに「あのアメリカチームに善戦」とか「アメリカを本気にさせた」とか、そういうのがとても情けなかった。目の前の事実を受け入れなければ、スポーツでもビジネスでも何の成長もありません。


先日の日韓戦で勝って、あえて1位になってアメリカに当たる必要はなかった。そんな意見も多数あるようですがアメリカと戦わずしてWBCを終えるのはやり残した感が否めません。そんな一点の曇りもないような正々堂々の勝負を臨んでしまうのが日本人の日本人たるものに他なりません(勝負はそんなきれいごとだけでは勝てませんが)。しかし、「巨人の星」や「うさぎ跳び」のDNAを受け継ぐ日本の野球は、正々堂々の勝負で、いつかは、BASEBALLをやっつけなければならないのだと思います。前回WBCでの不可解かつ屈辱的な敗戦のままでの、“世界一”は、やはり、どこかで気分がよくありません。


男というものは、どこかでケリをつけなければならない時があります。ちっぽけなプライドのために命をかけてしまうようなバカバカしさがあります。今日のアメリカ戦には、きっと、誰もが、それを望んでいたことでしょう。日本がアメリカに真剣勝負で勝つ。政治や経済では、ありえないことでもスポーツという平等の場であれば、十分にあり得ることであり、事実、今日、侍ジャパンがそれを証明してくれました。